Google ドライブを使っていると、「このフォルダ内の全てのファイルの共有設定を一気に変更したい」ということがよくあると思います。特に、複数のファイルを一つずつ手動で共有設定を変更するのは面倒ですよね。
そこで今回は、Google Apps Script（GAS）を使って、指定したフォルダ内のファイル名を一覧で取得しつつ、共有設定を自動で変更する方法をご紹介します。
目次
- Google Apps Script とは？
- スクリプトの準備
- フォルダ内のファイル名を取得し、共有設定を変更するコード
- コードの説明
- 実行方法
- まとめ
1. Google Apps Script とは？
Google Apps Script（GAS） は、Google のサービス（Gmail、Google ドライブ、Google スプレッドシートなど）を自動化できるスクリプト言語です。JavaScript をベースとしており、初心者でも使いやすい言語です。
今回のスクリプトを使うと、Google ドライブ内の指定フォルダにあるファイルを簡単に管理でき、大量のファイルを一括で共有設定変更が可能です。
2. スクリプトの準備
まずは Google Apps Script エディタを開きましょう。
- Google ドライブにアクセス
- 左側の「新規」をクリックし、「Google Apps Script」を選択
- スクリプトエディタが開きます
3. フォルダ内のファイル名を取得し、共有設定を変更するコード
次に、以下のコードをスクリプトエディタに貼り付けます。
function updateFolderFilesPermissions() {
// 対象のフォルダIDを設定（フォルダのIDを指定してください）
const folderId = 'YOUR_FOLDER_ID'; // フォルダIDを入力
const folder = DriveApp.getFolderById(folderId);
// フォルダ内の全ファイルを取得
const files = folder.getFiles();
// ファイル名を表示し、共有設定を更新
while (files.hasNext()) {
let file = files.next();
// ファイル名を取得してログに出力
Logger.log('File Name: ' + file.getName());
// ファイルの共有設定を更新
file.setSharing(DriveApp.Access.ANYONE_WITH_LINK, DriveApp.Permission.COMMENT);
}
Logger.log('すべてのファイルの共有設定が更新されました。');
}
4. コードの説明
このスクリプトは、指定したフォルダ内のファイルにアクセスし、それぞれのファイルの共有設定を自動で「リンクを知っている全員にコメント権限を付与」に変更します。
コードのポイント：
folderId：ここに対象フォルダのIDを設定します。Google ドライブでフォルダを開き、URLに表示されるhttps://drive.google.com/drive/folders/[フォルダID]の部分がフォルダIDです。folder.getFiles()：フォルダ内の全てのファイルを取得するメソッドです。file.setSharing()：ファイルの共有設定を変更するメソッドです。今回は、リンクを知っている全員が「コメント可能」な設定にしています。
5. 実行方法
- コードを書き終わったら、左上の「保存」をクリックして保存します。
- 実行するには、エディタの上部にある「▶」ボタンをクリックします。
- 初めてスクリプトを実行する場合、Google アカウントへのアクセス許可を求められます。指示に従ってアクセスを許可しましょう。
- 実行後、ログにファイル名が表示され、全てのファイルの共有設定が変更されているはずです。
6. まとめ
このスクリプトを使えば、指定したフォルダ内のファイル名を一覧で確認できるだけでなく、一括で共有設定を変更することができます。特に、大量のファイルを手動で設定変更する手間が省け、業務効率化に役立ちます。
ぜひ、この機会に Google Apps Script を使って、Google ドライブの自動化にチャレンジしてみてください！
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